街ゆく人を眺めながら、何かを思うのが私の癖です。
怒っているような歩き方をする人。
今にも膝から崩れそうなくらい落ち込んでいそうな人。
その人だけの楽しみに向かって今にも走り出しそうな人。
一緒に歩いている人の事を大切に思っている事が誰から見てもわかるような人。
着ている服のくたびれ具合や匂い、昨日の夕食までもが同じだろうと思うほど息ぴったりの2人。
出会いが随分前であることが足取りから窺える信頼関係の構築された犬と人。
丁寧に毎日を生きているであろうオーラを纏った人。
異国の地を味わい尽くそうとする人。
仕事に向かう途中の険しい顔をした人。
眼鏡からセンスを感じさせる人。
お気に入りの音楽に人目も憚らず身を委ねる人。
笑いを押し殺して、幸せな人。
色街に期待と諦めを持ちつつも目を輝かせる人。
慣れた足取りで職場へと向かう人。
休憩時間に自分だけの秘密基地を味わおうとしている人。
自分の本心には目もくれず、誰からも非難されないよう真摯に笑顔を貼り付ける人。
心から今を楽しむ幸せそうな人。
誰も彼もがその誰も彼もになりうる可能性を抱いているなか、すでにそういった一面が自らにもあるという事実は当たり前でありながらも不思議な心地にさせてくれます。
今日は、バイト帰りに見たベビーカーを押すあのお母さんの笑顔が私の心を震わせてくれました。
これを聴きながらこの記事を書いていました。